NEDOが進める「革新的新構造材料等研究開発」において、今般、新構造材料技術研究組合(ISMA)は、新幹線がトンネルを出入りする際に繰り返し荷重のかかる客室一般部を模擬した大型の部分構体(高さ2.9m×幅3.4m×長さ5.0m)を作製し、車両の設計寿命である20年間のトンネル出入り分に相当する14.7万回の気密疲労試験を実施しました。その結果、難燃性マグネシウム合金を使用した部分構体が、長期間の運用に耐えられることを確認しました。
この部分構体は難燃性を向上させたマグネシウム合金で作製しており、軽量なアルミニウムよりさらに比重が30%以上小さいため、車両の大幅な軽量化と高い信頼性を両立することができます。今後、鉄道車両の客室内装材や機器のカバーなどへの難燃性マグネシウム合金の適用事例を増やすことで市場を開拓し、次世代以降の新幹線向けとして全長20~25mの構体への難燃性マグネシウム合金の本格適用を目指します。