2021年9月22日(水)、内閣府が実施している戦略的イノベーション創造プログラム「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」、文部科学省が実施している元素戦略プロジェクトにおける「構造材料元素戦略研究拠点」、並びに経済産業省が実施している「革新的新構造材料等研究開発」プロジェクトが連携し、3府省合同の構造材料プログラム「研究成果報告会」をオンラインで開催いたしました。構造材料の研究開発に関心を持つ企業や研究機関、大学などから438名の参加(オンライン同時視聴最大数:330名)の参加がありました。
報告会冒頭、SIP「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」の三島良直プログラムディレクター、京都大学 構造材料元素戦略研究拠点の田中功拠点長、新構造材料技術研究組合の岸輝雄理事長が開会挨拶に立ち、構造材料研究の重要性などについて述べ、各プログラムへの意欲を語りました。
開会挨拶を行うISMA岸理事長
続いて、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局の髙原勇審議官、文部科学省大臣官房の坂本修一審議官(研究振興局及び高等教育政策連携担当)、経済産業省大臣官房の田中哲也審議官(産業技術環境局担当)にご来賓挨拶を賜りました。
オンラインでご来賓挨拶を行う経済産業省田中哲也審議官
午前に、SIP「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」における5件の研究成果報告と京都大学構造材料元素戦略研究拠点(ESISM)における4件の研究成果報告が行われました。
午後は自動車車体のマルチマテリアル化に向けたプロジェクトの取り組みとして、新構造材料技術研究組合(ISMA)における7件の成果発表が行われました。発表内容と発表者は以下の通りです。
革新的新構造材料等研究開発事業の概要 | 秋宗 淑雄(ISMA) |
高強度高延性革新鋼板の開発 -材料開発、腐食、水素脆化- | 兵藤 知明(ISMA) |
軽量化に向けた革新非鉄材料及び適用技術の開発 | 千野 靖正(産業総合技術研究所) |
車体軽量化に向けた熱可塑性CFRPの開発 | 石川 隆司(名古屋大学) |
マルチマテリアル接合技術開発とガルバニック腐食 | 藤井 英俊(大阪大学) |
トポロジー最適化によるマルチマテリアル車体設計技術の開発 | 西脇 眞二(京都大学) |
革新材料の実用化と社会ニーズ対応 -部品試作、リサイクル、LCA- | 千葉 晃司(ISMA) |
成果報告の後、「デジタル材料開発」に関するパネルディスカッションが行われ、活発な討論がなされました。ファシリテーターとパネリストは以下の通りです。
ファシリテーター | 毛利 哲夫(北海道大学名誉教授) | |
パネリスト(順不同) | 自動車 | 庄司 哲也(トヨタ自動車) |
素材(鉄鋼、アルミ) | 岡崎 喜臣(神戸製鋼所) | |
接合技術 | 大畑 充(大阪大学) | |
航空機 | 阿部 俊夫(三菱重工) | |
CFRP | 武田 展雄(東京大学名誉教授) | |
材料科学・MIシステム | 榎 学(東京大学) | |
金属材料学 | 古原 忠(東北大学) |
オンラインによるパネルディスカッションの状況(イイノホール会場)
最後に、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の今井淨理事および科学技術振興機構(JST)白木澤佳子理事より閉会の挨拶を賜りました。
『3府省合同 構造材料プログラム「研究成果報告会」特設サイト』(JST)