高強度・高靭性アルミニウム合金を開発し輸送機器に適用

高強度アルミニウム合金を開発するため、現行材(A7150)の延性・靭性を維持し、引張強度を25%以上向上させる合金成分と製造プロセス技術を開発しました。また、従来の大量電力消費型のホールエール法に代わるイオン液体を利用した室温電解精錬プロセスも開発しています。加えて、複層構造を活用した自動車用の高強度高延性アルミニウム材の開発を進め、合金組成を含む基本製造プロセス技術開発と部材化に向けた検討を実施しています。

アルミニウム合金開発目標アルミニウム合金開発目標

アルミニウム合金開発目標

アルミニウム合金開発目標

精密制御型圧延装置

研究成果

【特集】高強度・高靭性アルミニウム合金の開発-航空機の軽量化に挑む-(ISMA REPORT No.5:2016年12月)

高強度・高靭性アルミニウム合金の開発

研究成果

ねじり加工を通常工程に加えることで金属微視組織が改善され、大幅な高強度化が可能になりました。合金開発の最終目標(0.2%耐力>700MPa、伸び>12%、靭性同等)を2017年度に達成しています。

ねじり加工装置の仕組み(左)と装置外観
 

アルミニウム材新製造プロセス技術開発

研究成果

独自開発のドラム式連続電析実験装置を用いて、アルミニウムを箔の状態で作製、回収する技術を確立しました。最終的には製造コスト25%削減、不純物濃度10ppm以下を目指しています。

新製造プロセス1
新製造プロセス2

ドラム式連続電析実験装置とその仕組み

複層アルミ合金の開発

研究成果

合金設計・クラッド構成・熱処理条件の最適化により最終目標(熱処理後の耐力は700MPa以上、成形前の伸びは20%以上)に迫る特性を得ています。

複層アルミ合金の開発目標と達成度

複層アルミ合金の開発目標と達成度

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