輸送機器のマルチマテリアル化技術開発を⼀体的に推進

新構造材料技術研究組合(Innovative Structural Materials Association:ISMA)は、自動車を中心とした輸送機器の抜本的な軽量化に向けた技術開発の推進を目的として設立された団体です。輸送機器の主要な構造材料である鉄鋼、軽量金属、熱可塑性炭素繊維強化樹脂(CFRTP)等の高強度・高機能化などにかかわる材料開発や、マルチマテリアル構造設計、接合・接着、計測・評価などマルチマテリアル化にかかわる技術開発を⼀体的に推進しています。輸送機器の燃費向上によりエネルギー消費量とCO2排出量を削減し、低炭素社会の実現に貢献するとともに、材料メーカーや輸送機器メーカー、大学や国立研究機関などと協同しながら、わが国の技術的優位性を活かした実⽤化を⽬指します。

技術研究組合とは

産業活動において利用される技術に関して、組合員が自らのために共同研究を行う相互扶助組織(非営利共益法人)です。
各組合員は、研究者、研究費、設備等を出しあって共同研究を行い、その成果を共同で管理し、組合員相互で活⽤します。
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理事長あいさつ

岸理事長

新構造材料技術研究組合(ISMA)は、⾃動⾞を中⼼とした輸送機器の抜本的な軽量化を⽬指して、10年間の計画で、2013年10⽉25⽇に発⾜しました。2018年4⽉現在、組合員は38企業、2研究機関、1⼤学で構成されています。
近年の⾞両軽量化技術開発では、軽量材料を適材適所に使うマルチマテリアル化が進められています。当組合では、その鍵となる異種材料接合などの接合技術開発や、鋼材、アルミニウム材、チタン材、マグネシウム材、炭素繊維や炭素繊維強化樹脂(CFRP)といった輸送機器の主要な構造材料の⾼性能化にかかわる技術開発を⼀体的に推進しています。
事業前半の5年間は、主に材料開発を先⾏して進め、ほぼ全ての研究テーマで中間⽬標を達成しました。後半5年間は、開発した材料を実⽤化するための設計技術やマルチマテリアル化技術の開発に注⼒しています。
計算科学を駆使したCAE(Computer Aided Engineering)を発展させてマルチマテリアル設計⾞体の提案を⽬指し、ゼロエミッションにつながるライフサイクルアセスメント(LCA)を重視したCFRPのリサイクル技術開発にも取り組みます。
輸送機器の燃費向上によるエネルギー消費量とCO2排出量の削減、次世代⾃動⾞普及の加速、わが国の部素材産業やユーザー産業の国際競争⼒強化とともに、構造材料にかかわる学術研究をリードする国内拠点づくりにも尽力してまいります。

2019年2⽉15⽇
岸 輝雄
新構造材料技術研究組合理事⻑
東京⼤学名誉教授

組合概要

設立年月日
2013年10月25日
理事長
岸 輝雄(東京大学 名誉教授)
組合員
(株)IHI、(株)アイシン、(株)アルモニコス、(国大)大阪大学、(株)KADO、川崎重工業(株)、共和工業(株)、(株)神戸製鋼所、コニカミノルタ(株)、(国研)産業技術総合研究所、三協立山(株)、JFEスチール(株)、(株)島津製作所、スズキ(株)、(株)SUBARU、住友重機械工業(株)、セメダイン(株)、(株)総合車両製作所、大日本塗料(株)、(株)タカギセイコー、帝人(株)、(国大)東海国立大学機構、東邦チタニウム(株)、東レ(株)、(株)トヨタカスタマイジング&ディベロップメント、トヨタ自動車(株)、(株)日産アーク、日産自動車(株)、日本製鉄(株)、日本金属(株)、日本パーカライジング(株)、(株)日立製作所、(株)日立パワーソリューションズ、(一財)ファインセラミックスセンター、福井ファイバーテック(株)、不二ライトメタル(株)、(国研)物質・材料研究機構、本田技研工業(株)、(株)本田技術研究所、マツダ(株)、三菱自動車工業(株)、(株)メカニカルデザイン、(株)UACJ
※38企業、1財団法人、2国立研究開発法人、2大学(2022年4月1日付)
事業費
2022年度予算 26.9億円
事業の概要
NEDO委託事業「革新的新構造材料等研究開発」(2014年度〜)
経済産業省事業 未来開拓研究プロジェクト「革新的新構造材料等技術開発」(2013年度)

役員名簿

役職 氏名 所属先および役職
理事長 岸 輝雄 東京大学 名誉教授
専務理事 吉田 泰 新構造材料技術研究組合
理事 嬉野 欣成 トヨタ自動車(株) モビリティ材料技術部 車両開発室長
理事 児島 明彦 日本製鉄(株) 執行役員 技術開発本部 技術開発企画部長
理事 後藤 有一郎 (株)神戸製鋼所 執行役員 技術開発本部長
理事 瀬戸 一洋 JFEスチール(株) 専務執行役員 スチール研究所所長
理事 高嶋 忠夫 川崎車両(株) 執行役員 技術・品質保証部門管掌
理事 高見 明秀 マツダ(株) 技術研究所技監
理事 寺門 正朗 (株)日立パワーソリューションズ 執行役員
理事 平野 清一 (株)UACJ 取締役兼執行役員 R&Dセンター長
理事 藤井 秀樹 東邦チタニウム(株) 顧問
理事 藤原 嗣郎 帝人(株) 炭素繊維事業本部 技術生産部門長
理事 山岡 弘人 (株)IHI 理事 技術開発本部副本部長兼技術基盤センター長
理事 吉岡 健一 東レ(株) 理事 複合材料研究所所長
監事 緒方 廣己 自動車用内燃機関技術研究組合 監事

(2022年4月1日付)

組合組織図

(2022年4月1日付)

組合沿革

2013年10月 新構造材料技術研究組合(ISMA)設立(経済産業省委託事業)。
2014年3月 「熱可塑性CFRPの開発」が課題に加わる。
2014年4月 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)委託事業「革新的新構造材料等研究開発」となる。
2016年4月 「革新炭素繊維基盤技術開発」が課題に加わる。
2017年4月 「中性子等量子ビームを用いた構造材料等解析技術の開発」と「構造材料用接着技術の開発」が研究開発テーマに加わる。
2018年5月 「マルチマテリアル車体軽量化に関わる革新的設計技術の開発」
「マグネシウム材の性能・寿命に関するマテリアルズ・インテグレーション(MI)活用技術の開発」
「超高強度鋼板の腐食挙動解析技術の開発」「超高強度薄鋼板の水素脆化挙動評価技術の開発」が研究開発テーマに加わる。
2018年11月 「鋼板と樹脂材料の革新的接合技術及び信頼性評価技術の開発」が研究開発テーマに加わる。
2019年6月 「マルチマテリアル車体における防食表面処理評価技術の開発」が研究開発テーマに加わる。

本部所在地

新構造材料技術研究組合(ISMA)

〒100-0006
東京都千代田区有楽町一丁目9番4号 蚕糸会館10階

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